夫婦のカタチについて
夫婦再生サポーター・笑顔捜索隊長
のんです。
今日は、実家の両親の事を・・・。
母は、まだ70代半ばです。
私が学生の頃、参観日はもちろん、進路相談にも来ない、常に仕事優先の人でした。
母はずっと、仕事と家庭の両立に苦労していたのかもしれません。
父は「ザ・昭和」な人でしたから、仕事から帰り、胡坐をかいて座り込むと、一切動きません。
「ビール」「箸」「皿」「酒」と、単語しか発しないのです。
そんな父の機嫌を取るように、母は家事をこなし、父に尽くしていました。
今でも母は、父の機嫌を伺ってはいますが、料理も洗濯も掃除もしません。
病気になって、できなくなったのです。
今では、家事の全てを父が担っています。
父は、「ずっと母さんに面倒をかけてきたから」と「ザ・昭和」な人なりに、頑張っています。
母は、いつも言います。
「お父さんがそう言うから・・・」
「お父さんの言うとおりにしないと、機嫌が悪くなるから・・・」
病気になった今でも、自分自身の気持ちと向き合うことはないのかもしれません。
でも・・・時々愚痴をこぼします。
父に対する不満を口にします。
母は、介護を担う父に、協力する姿勢を見せないのです。
(これも私の思い込みなのでしょうね( ;∀;))
母と父の立場が逆転していたなら、母は父の介護ができたでしょうか?
それは誰にも分りません。
答えは、二人の中にだけ、存在するのでしょう。
それぞれの夫婦には、それぞれのバランスがあります。
お互いがお互いを思いやり、それなりに成り立っているのだと思います。
それは、他人には計り知れるものではないのでしょうね。
私は、今、伝えたいと思います。
嫌なことは嫌なのだと。
これが好き、あれは嫌。
ちゃんと伝えて、私の心の中の棘をちゃんと抜いてあげたいと思っています。
最も近しい人間関係である夫婦の関係は、心地良くありたいです。
愛おしいと思える関係でいられたら、いつか、お互いがお互いをうまく補えるのかな・・・。
父と母が穏やかに、少しでも笑って暮らせるように、願っています。
先日、実母の介護のため、実家へ帰りました。
食事の支度や、雑事は、 姉妹で協力してやっていますが、
思うように動けない母の介護は、 今でも主に父が担っています。
父も高齢ですから、そろそろ限界かな・・・
私達姉妹で話し合い、母を受け入れてくれる施設を探しました。
入所の話をするため、 姉妹は揃って実家へ帰りました。
入所するのは、母だけです。
父は施設には入れません。
父は、介護に疲れていました。
体力の衰えに抗いながら、 認知が始まっている事実を知ることも無く、
日々、懸命に介護していましたが、きっと限界を感じていたのでしょう。
しばしばそれを口にして、 イライラを爆発させる日々を過ごしていました。
そんな父ですが、母だけ施設に入所させる事を嫌がりました。
歳をとったら、夫婦は一緒に暮せないのか。
そんな世の中なのか。
夫婦として、ずっと一緒にやってきた。
最後まで、自分が面倒みる。お母さんが寂しがるじゃないか。
父は、私達が食事の世話を担っている事も、
ヘルパーさんにお世話になっている事も、わかっているのです。
自分自身の限界が来ていることも、十分にわかっているのです。
二人で同じ施設に入れない事も、理解したようでした。
理性ではなく感情が、母への愛情が、そう言わせたのでしょう。
その時母は、「施設に入りたい」と言いました。
自分の気持ちを口にする事無く、
いつも「お父さんは?」 「お父さんどうする?」「お父さんに聞いて」 と、
父の気持ちを優先してきた母が、初めて、ハッキリと、自分の意志を口に出しました。
冷たく感じるかもしれませんが、これも、父への愛情が、そう言わせたのだと思うのです。
電子レンジさえ使えなかったザ・昭和な父が、今では洗濯だってします。
母の着替えだって手伝いますし、母の失敗を始末するのも父です。
母は、それを申し訳ないと言いましたが、
肩身が狭いのだとも言いました。
ザ・昭和な夫婦の愛情表現なのだな~と、受け止めました。
父の、母に対する想いが聞けたことを、嬉しく思いました。
不器用な夫婦だな・・・そんな風に思います。
私には不器用にしか見えない関係性だけど、
夫婦の歴史がその不器用さも乗り越えて、
それぞれの夫婦のカタチで 時を紡いでいるのです。
この夫婦だって、きっと色々あったはず。
他人が夫婦になって、一緒に暮らすのだから、
やっぱりね、人並みに(笑) 色んな問題が起こって、乗り越えて、今があるのだと思う。
みんな色んな問題を抱えて生きてる。
それらは全て、乗り越えるためにあるのだと思えた。
乗り越えて、愛を深めて、
また乗り越えて、もっと深い愛を知って、
未来を創っていくのだと思えた。
苦手だった両親の事、ほんの少し、受け入れられた気がした。
不器用だけど、深い愛をもって、 育てて頂いた事に、感謝。
私は・・・ ストレートな愛情表現を 心がけたいとも思ったのでした(^_-)-☆
夕方、川土手を散歩しながら、夫に両親の話をしました。
夫は、うんうんと、いつにも増して穏やかに、私の話を聞いてくれました。
そんな時間が、幸せです。
無限の可能性を信じて・・・
愛と感謝を込めて ありがとう
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